ヨンデーの売り物はなにか

昨日から今日にかけて、バタバタとチラシのデザインを進めていました。

これが昨日作ったA案です。

春の空と桜の花を想起させる色遣いとし、明るい光の差し込むジムの写真を中央に据えました。

言葉も春の陽気に乗ってふんわりと伝わるような語句を選択しています。

悪くないなーと満足しながら、昨日はパソコンを閉じてそのまま眠りました。

私の脳はこう考えた

さて、翌朝コーヒーを飲んでいると新しいアイディアが浮かんできました。

私達の脳はあるテーマについて考え始めると、それを止めた後でもバックグラウンドで継続して思考を続けるように出来ています。

そして今朝、私の脳が一晩考えて提案してきたB案がこちらです。

言葉が変われば、同じ水色でも希望に満ちた春の空色ではなく、冬の峻険さを残した氷のような鋭利なものに相貌を変えます。

私の脳は一晩のあいだに、一体何を考えていたのでしょうか。

予期と実際

チラシを作るときにはペルソナ(架空の顧客像)を最初にイメージします。

開業前に作ったチラシでは運動と無縁な年配の男性を想定していました。

ところがいざ開業してみると女性が大部分を占めます。

しかもスポーツジム未経験という方は1割に満たない。

それどころか現在も他のジムやスポーツクラブに入会中の方や、立派なホームジムをお持ちのベテランの方まで通っておられます。

「面白い」と仰言りながら、私自身が気付いていなかった価値を当ジムに見出して足を運んで下さる方が大多数なのです。

当方では効果が曖昧なエクササイズは一切行ないません。

対価を得てトレーニング指導をしているプロとして、夜店の玩具のようなものは売れないからです。

その結果、スタンダードなバーベル種目が並ぶことになります。

バーベル種目といっても高重量の挙上を自己目的化することはしないし、重量を捨てて効かせに走ることもしません。

ただひたすら基本を徹底的に掘り下げて錬成していきます。その先に起こる、期待通りの変化に備えておくためです。

けれども、そんな地味な修練が面白いと仰言っていただけるのです。

これは予期しなかった反応でした。

ヨンデーの思想

ヨンデーが考えるウェイトトレーニングの技術とは、一言でいうなら「再現性」です。

20kgでも200kgでも同じ感覚で同じように扱えること。

10回中10回とも、同じフォームで同じ軌道を通せること。

そのためには重りの影響下でもゆるがない強い技術が要り、技術の強度は基礎訓練によってのみ磨かれる。

そう考えるがゆえに、流行りのエクササイズ群には目もくれず基本を作っていくのです。

誰に何を伝えたいのか

さて、チラシの話に戻しましょう。

ヨンデーは、トレーニングのできる道具や場所を貸すところではありません。

トレーニングの根源的な技術を教授するための場です。

この技術は、初心者の方にもベテランの方にも、様々な発見・変化・驚き・喜びを新たにもたらしえるものと考えています。

こうした想いが、伝わるべき相手に伝わるような言葉がもっとあるような気がします。

私の脳に頼んで、もう一晩かけてよりよい言葉を探してもらいたいと思います。