トレーニングを楽しむ日のために


真摯なトレーニングの日々の先には、何の予告もなく視界がぱっと明るく開ける瞬間が到来します。

いつの間にか美しい身体になっていた。

大きく・速く・強い自分になっていた。

疲れ知らずの快適な身体になっていた。

そこで初めて私達は「トレーニングを楽しむ」という言葉を解します。

そんな最高のところまでたどりつけるよう、簡素な地図を描いてみます。

理想の頻度は?

一部位につき週2回トレーニングするのが理想的です。

「今日は上半身、明日は下半身」のように、全身を数回で鍛え分けるやり方を分割法、全身を一度に鍛えるやり方を全身法といいます。

分割法では「月曜と金曜は下半身を、火曜日と土曜日は上半身を鍛える」という風に進めます。

全身法では「月曜と金曜にそれぞれ全身を鍛える」という風に進めます。

週に何度もジム通いできる人なら分割法を、初心者や週1~2回のトレーニングで最大の成果を得たい人には全身法を勧めます。

なおヨンデーは全身法を採っています。

重さと回数は?

正確なフォームを維持できる範囲で、全力を振り絞って8回しか挙げられない重さで最低でも3セット行うことが原則です。

ただし同じ内容を延々と続けることは非効率ですので種目や回数、重さなどを計画的に変更していきます。

このことを期分け(ピリオダイゼーション)とよびます。

継続的に成果を挙げ続けるには、期分けによって計画されたトレーニングの実施が不可欠です。

バーベルか、トレーニングマシンか?

バーベルにもトレーニングマシンにも、それぞれ長短があります。

両方と上手く付き合えるに越したことはありません。

ただし「トレーニングマシンで基礎を作ってからバーベルに挑みましょう」というのは誤りです。

なぜならバーベルトレーニングの技術があればトレーニングマシンを玩具のように扱えますが、その逆はないからです。

「このトレーニングはたくさんある筋肉の中の、どの筋肉をどう使うのか」を学ぶのにバーベル以上の教科書はありません。

それがトレーニングマシンでは、基本が分からなくてもトレーニング風の操作が成り立ってしまう。

電卓を使う前に暗算を学ぶように、すべての学習には順序があります。

まずはバーベル種目でトレーニングの基礎を丁寧に学ぶことから始めましょう。

思うように伸びないときは?

期待する成果に対して、どんなトレーニングをどれだけやれば良いのか設計されたものをトレーニングプログラムといいます(専門職はメニューという言葉を使いません)。

トレーニングが上手く行かない理由の多くはプログラムデザインの失敗にあります。

いまひとつ伸びない時は、お近くのトレーナーにトレーニングプログラムの評価を依頼してください。

プログラムデザインこそトレーナーの本領ですので、目を輝かせて相談に乗ってくれます。

質問をはぐらかさず明晰な説明のできるトレーナーが評価したプログラムなら、あなたをちゃんと成果まで導いてくれるはずです。

まとめ

たとえ多少の誤りがあったとしても、真摯なトレーニングは必ず報われます。

考えて考えてトレーニングと向き合いましょう。

もしも道に迷って歩き疲れたときは、トレーナーに尋ねてみるのも良いと思います。

エッセイ

次の記事

或阿呆の日記