或阿呆の日記

某月某日

入会のさい目的を伺うと、どなたも決まってダイエットや体力づくりといった「表向きの動機」を挙げる。

ところが3回4回と指導を重ねていくうち「真の動機」が見え始めることがある。

体調管理と言っていた方が実は美容目的だったり、ダイエットで入会してきた方が実は本気のトレーニング体験を欲していたり。

最初から真の動機を表すことに躊躇したのかもしれないし、途中でその所在に気が付いたのかも知れない。

いずれにせよトレーニングの内容が「真の動機」と符合した瞬間は、はっきりと分かる。

表情から取り組み方から、別人のようにガラリと変わるのだ。

背を押されてやるのと、自分からのめり込んでやるのとでは、得られるものに雲泥の差がある。

だからこそヨンデーでは、入会目的を問わずボディメイク的なものからアスリート向けのものまで、様々なトレーニング体験に触れて頂くことで「真の動機」への気づきを促している。

してみるとトレーニングを始めるのに動機なんて要らないのかもしれない。

とりあえずやっていく中で真の動機は見つかるし、真の動機それ自身も変わっていく。

なお私が大学で重量挙を始めた動機は、道場の隅に置かれたトレーニングマシンがあまりにカッコいいから使ってみたい、というだけのものだった。

某月某日

台風に備えて窓から換気扇を外した。

ヨンデーの開業を計画していたとき、何より先に購入を決めていたのが窓用換気扇だった。

換気扇ひとつ外しただけで、ずいぶんと景色が変わるものだ。

 


計画当初、実は有酸素運動(ランニング)に特化したジムを予定していた。

コロナ時代になり、安心して走れる場所が失われたからだ。

フィットネスクラブなど論外として、運動場は昼夜問わず混んでいるし、夜道は危ない。

しかも田舎にはクマやイノシシ、後期高齢者の運転する軽トラといった強敵もいる。

だったら走れる場所を作ってしまおう、そう考えた。

イメージはインターネットカフェならぬ「有酸素カフェ」である。

窓に面したブースを2~3箇所設けてトレッドミル(ランニングマシン)を置く。

そして空気感染対策は常時換気以外ないから、全ての窓に換気扇をつけよう、と。

こうした経験は今のヨンデーの空気質管理に生かされている。

ちなみにヨンデーが有酸素カフェ化しなかったのは業務用トレッドミルの調達が間に合わなかったためであり、美容や健康づくりにおける有酸素性運動の重要性への評価は変わらない。

なお最近になって西日本に類似コンセプトのジムを見つけたので、状況を注視している。