腹筋を割る食事
かつて「実践版・私のダイエット」として会員限定で公開した記事を、加筆訂正のうえ公開します。
ヨンデーの食事指導がどのように行われるのか、トレーナー自身のダイエットを例にご紹介しましょう。
1 現状把握
これは私の体組成のデータです。
私が体組成計の測定値で見るのは(画像にはありませんが)基礎代謝量です。
基礎代謝量とは、生命活動(心拍や呼吸など)の維持に最低限必要なカロリーをいいます。
このときの測定値は1,919kcalでした。
別の推定式を用いた手計算でも1,876kcalとなるので、約1,900kcalが私の基礎代謝量と考えて良さそうです。
ここに生活活動強度(日常でどのくらい身体を動かすか)の係数を乗じて1日あたりのエネルギー所要量を算出します。
私の場合、1日約2,500kcalの食事で現状維持できることが分かりました。
2 腹筋を割るには
腹筋がはっきりと割れた状態になるのは私の場合で体脂肪率が9%を切るあたりからです。
体脂肪を落とせるペースは最速で週あたり体重の1%、1ヶ月では約4%とされます(看板の通り)。
腹を割るにはここから6.5%絞ってやればよく、月4%のペースなら2ヶ月以内で行ける計算になる。
体重84.8キロのうち6.5%、5.5キロ分の体脂肪を減らすには39,600kcal分、カロリー収支をマイナスにします。
つまり2ヶ月で落とし切るなら、手始めに1日あたりの摂取カロリーを今より660kcal減らしてやればよい。
2500ー660=1840(kcal)
ここにトレーニングで消費される300kcal前後の数字を加えると、
・トレーニングをする日は2100kcal前後の食事
・トレーニングのない日は1900kcal前後の食事
これを減量ペースや体調に合わせて調整しながら2ヶ月継続することで、腹筋は「当たり前に」割れるのです。
3 食事メニューの固定化
さて摂取カロリーが定まったら、3大栄養素を割り振って食事メニューを決めてしまいます。
まずタンパク質(鶏肉、魚、卵から)、これは体重×2gとして170g、680kcal。
次いで脂質(魚、卵黄、サプリから)、これは総摂取カロリーの2割を確保するとして約40g、368kcal。
残りを炭水化物(オートミールから)として198g、792kcal。
その他、
・トレーニングの質と強度を維持するため極端な糖質制限は行わない
・調味料の種類は制限なし
・魚は1日1回必ず摂る
・脂質は魚・卵黄やナッツ、オリーブ油、サプリなどから
・野菜は葉茎類を中心に、カロリーはノーカウントで使う
・甘みが欲しいときは果物や冷凍フルーツを。ダイエットスイーツも場合により用いる
・保険として高容量のマルチビタミンは必ずとる。プロテインもカロリー制限の厳しい減量終盤は必須となる
…こうした条件で落とし込んでいくと、おのずと食事メニューは固定化されていくのが理解されると思います。
ダイエットはタイトな計算で成り立っており、日替わりであれこれ口に入れる余裕などないのです。
まとめ
食べるべきものを食べた上でカロリー収支がマイナスに維持されていれば、特殊なテクニックを用いずとも体脂肪は落ちます。
そのためには最初にスキのない食事戦略を決定し、それを成果が出るまで継続することです。
ジムでの頑張りを成果に転移できるか否かは、食事の徹底度にかかっているのです。