トレーニングの文法
「何キロの重りをどれだけ(何回×何セット)挙げたか」、つまり合計で何キロ挙げたのかを総負荷量といいます。
総負荷量が同じであれば筋肥大の効果も同じであるといわれます。
つまりスクワットで100kgを10回5セットやるのも20kgで50回5セットやるのも、総負荷量は5トンだから結果は一緒ですよ、と。
軽い重りで作った身体と高重量で作った身体は同じではない
じゃあわざわざ重いバーベルを使わずとも軽いので毎回限界まで反復すれば済むのかといえば、そうではありません。
・同じ性質のトレーニングを長期的に続けても成長を促す刺激とならない
・高回数のトレーニングは筋原線維(筋力のもととなるもの)の肥大より筋形質(筋細胞を満たす液体)の容量増加を促す、すなわち水ぶくれさせる効果の方が高い
・持久的な筋力の向上にはなるが、最大筋力の向上には効率的でない
このように「力を効率的に強くしていく効用」は薄いのです。
そもそもウェイトトレーニングとは効率的に筋肉を増やすための技術です。
軽い重りで延々と鍛えるのと、然るべき重りを使って集中的に鍛えること、どちらが時間的・体力的に効率的かは言うまでもありません。
重量とフォームの関係
ところが昨今、この総負荷量の考え方を重いのを挙げなくてもいいんですよ的に解釈してしまう向きがあります。
女性なら高回数でやろうとか、フォームが崩れるような高重量トレーニングに意味なしとか。
一体何を言ってるんだろうかと思います。
男性だろうと女性であろうと、筋力が低いと効率的に身体を変えていくことができません。
同じ高回数をやるにも筋力が高ければより重いものを扱うことができトレーニングは効率的になる。
たとえば10kgで30回しかできない人が筋力をつけて20kgで30回できるようになれば、同じ時間でも総負荷量を倍化できる。
そのためには筋力を高めるような相応の重りを使ったトレーニングもしたほうが良い。
また高重量トレーニング=フォームが崩れて当たり前、という前提もナンセンス極まりないものです。
むしろ高重量になるほどフォームの精密さが要求されます(ヨンデーでは90%1RM以上を高重量とみなします)。
軽い重量ならどんなダメフォームでも挙がります。
フィットネスクラブで、軽い重りで奇妙な踊りのようなトレーニングをしている人に「イイ身体」の人がいた例がありますか?
イイ身体の人ほど高重量を的確なフォームで扱っているはずです。
身体を読み解くための文法
どうせ同じ時間を費やしてトレーニングをするなら、効率的に成果を上げられる方がいいに決まっています。
高負荷にも耐えうる正しいフォームを身につける。
そのうえで高負荷をしっかり扱いながら、戦略的に低負荷高回数のトレーニングも織り交ぜていく。
トレーニングには基本となる文法があり、その正しさには男女も年齢も関係ありません。
文法が間違っている限り、自分の身体を読み解きながら理想に向けて作り変えていくことなど不可能です。
ヨンデーはあなたに身体を読み解く面白さを伝えられるパーソナルトレーニングジムです。
8月7日まで入会金無料です。
入会のご相談はこちらから。