OPTモデルの旅(1)


National Academy of Sports Medicine Performance Enhance Specialistの資格認定を受けた。

かれらの運動能力向上の理論と実践の概略は以下のように示される。

「統合的トレーニング(Integrated training)は、最適な姿勢で、全動作面(all planes of motion)において、高度な動的安定性・強固な体幹・神経‐筋制御・パワー・スピード・敏捷性・反応速度、そして機能的筋力(変数により操作された全動作面・多元的動作・全収縮様式/速度)により行われる」

「プログラムは、柔軟性・エネルギーシステム・体幹・バランス・爆発的力発揮・スピード/敏捷性/反応速度・ウェイトトレーニング、そして競技特異的トレーニングにより構成される」

「トレーニングは低速から高速に・既知から未知に・安定から不安定に・制御されたものから動的かつ機能的動作に・弱い力から高い力に・正しい実施法から高強度のものに、漸進される」

そして、これらを全体を統合的・段階的に進行させるダイヤグラムがOPTモデル(The Optimum Performance Training model)である。

OPTモデルの概略

OPTモデルは3つのレベルと6つのフェーズからなる。

1)Stabilization Level

Phase1(Stabilazation Endurance)…安定化筋力を高め、神経-筋機構の協働性(固有受容性の漸進・筋インバランスの修正・柔軟性と関節・姿勢安定の向上)を開発する。

2)Strength Level

Phase2(Strength Endurance)…安定化筋力と持続力を高めつつ、主働筋の筋力を高める。

Phase3(Hypertrophy)…筋肥大を最大化させる。

Phase4(Maximal Strength)…主働筋の筋力を最大化させる。

3)Power Level

Phase5(Power)…主動筋のRFP(Rate of Force Production)を増強する。

Phase6(Maximal Power)…ハイレベルな運動能力のための加速能力とRFPを増強する。

こうした論理的な手順に従い、運動能力の高い身体をつくるのがPerformance Enhance Specialistの仕事である。

まずは自分で試す

さて資格は取ったものの、OPTモデルを活用するまでにはもう少しかかりそうだ。

というのは、既存プログラムにどう溶け込ませるか、コレクティブ・エクササイズは何をどう取り入れるべきか、実戦投入の前に検討することが多いのだ。

そもそも掘り下げた根拠説明と的確な示範動作ができなければ、目の肥えたヨンデー会員の方を納得させるのは困難である。

そこで、まずは自身を被検者としてOPTモデルを試行することにした。

「趣味の筋トレ」とはしばしお別れになるが、数ヶ月後の私はきっと強力な武器を手にしているに違いない。