さらばピンポン(会員募集)
”脱皮できない蛇は滅びる。意見の更新を妨げられた精神も同じである。それは精神であるのをやめる。”(曙光)
ピンポン台を捨てることにした。
購入以来、片手で足りる程しか使っていないから本当に惜しいけれど、まあ仕方がない。
脱皮には苦痛が伴うのだ。
真剣な遊びのために
ピンポン台を置いたのは、開業計画時に「軽めの健康管理を求める中高年層」を主要顧客として想定していたからだ。
ウェイトトレーニングだけじゃ座持ちしないだろうから、遊びの要素も入れておこう、と。
ところが蓋を開けてみれば、そんな気軽さを求める人の姿など影もない。
気がつけばヨンデーには真剣なウェイトトレーニングを求める硬派な人しかいなかった。
様々な目的を持った人や運動とは無縁であったような人が、重量挙ベースの高度なトレーニングや古典的ボディビル技術を面白がってくれ、身体の変化に一喜一憂している。
こうした場にあって、ピンポン台という遊具に出る幕などなかったのだ。
テツガク的なトレーニングを
3年目を迎えたヨンデーは、その使命を「トレーニング体験の深化による、在るべき自己像の発見」と再措定する。
すなわち真に愛惜しうる生のために、美と機能とを備えた身体をつくり上げる技術を教授すること。
尻トレだのボディメイクだのといった、時流に乗った外見をコピーするだけの作業でもなければ、競技スポーツの補強といった一義的な作業でもない、もっと深くて広い、本質的なトレーニングの世界を示したい。
そうした脱皮への一歩として、さっそく今月末に2台、新しいトレーニング器具が仲間入りする。
それらの力を借りながら、一層奥行きのあるトレーニング指導を提供して行くつもりだ。