ヨンデーの一年

12月29日の21時、美容師のAさんが年内最後のトレーニングを終えて帰っていった。
「良いお年を」という言葉を口にするとき、照れ笑いが浮かぶのはなぜだろう。
器具に吹きかけたアルコールの揮発を待つ間に、近くのスーパーまで正月飾りを買いに出る。

こうして見上げるたび、看板を替えたくなる。
チラシ用に作ったものを転用したから、言葉の錬度が物足りないのである。
看板の言葉は店の言葉である。
ヨンデーの言葉は、炎のように人の心を灼くものでなければならない。

2025年も瞬く間に飛び去っていった。
ヨンデーを始めて5年になるが、仕事を忘れた日など1日としてない。
生業(なりわい)とはそういうものだ。
目の前に横たわる1日1日を、力を惜しまず踏み越えていくほかない。


