スクワットはできなくて当たり前(会員募集)

「しゃがむ姿勢はカッコ悪いか」(本多勝一/朝日文庫)所収の表題作に、敗戦後のアメリカ統治下の日本で、道端でしゃがんで休んでいる日本人を見たアメリカの軍人が「お前、馬鹿みたいにしゃがむな」と激昂したという挿話があります。
本多は、しゃがんで休むというアジアの身体文化が、アメリカ人には「洋式」便器のないアメリカの田舎での排便という”屈辱的なまでにカッコ悪い姿勢”に見えたからではないかと考察し、そこからアメリカの文化帝国主義的傲慢さと、日本の西洋コンプレックス的植民地根性の情けなさに対する批判的論考へと筆を進めます。
この論考が書かれてから50年後のいま、私たちは宗主国のお導き通り「しゃがめない身体」となりました。
椅子生活や洋式便器などの西洋的生活様式が、私たちからしゃがむ機会と能力を失わせたのです。
しゃがめる身体を思い出そう

ところが近年、降って湧いた筋トレブームのおかげで、スクワットという「しゃがむ動作」が着目されるようになりました。
多くの同業者が「正しいスクワット」を口々に語りますが、彼らの言う通りにやっても上手く行くことはありません。
なぜなら私たちの身体は、しゃがむ動作を文化の次元で喪失しているからです。
しゃがもうとすると踵が浮いて尻もちをついたり、すぐに腰や太腿が痛くなってしまうのはそもそもしゃがみ方を知らぬ現代の私たちにとって当然のことです。
そんな状態でスクワットなど練習自体が不可能だし、下手にやろうものなら腰と膝を壊してしまう。
だからヨンデーは、いきなり「正しいスクワット」を押し付けるような底の浅い指導はしません。
あなたがしゃがめない原因を一つ一つ特定し、多彩なエクササイズで改善しながら、綺麗にスクワットのできるところまで身体を改善します。
ヨンデーで、私たちが裡に秘める身体文化を発掘してみませんか。